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青草を結ひ束ねてぞ蓑笠と作り初めます須佐之男の神♪ ~校定石見神楽台本「大蛇」
月別ログ_2006年11月分
石見神楽台本翻訳~塵輪編 其の一 (2006/11/13)



さむ~くなって参りました。
灯油のファンヒーターが去年煙を出してクラッシュ!
一酸化炭素をモリモリ排出するようになった為廃棄しました。
新たなる暖房機器を早く購入しないと本格的に冬になってしまいますなぁ。

お久しぶりとなりますが、早速神楽台本翻訳のコーナーに行ってみよっと♪
今回挑戦する演目は「塵輪」でっす!
おおまかな内容は、異国より侵略を目的として日本にやって来る「塵輪」という二体の悪鬼を仲哀天皇が自ら高麻呂を従えて征伐するといったものです。

神楽歌は「八幡」の「♪弓矢とる人を守りの八幡山誓ひは深き石清水かな」と同じなので、「リンク~過去のゴリズム」の神楽台本翻訳~八幡編を御参照下さい。

この演目は二神二鬼が入り乱れて舞われる疾走感あふれる大変迫力のある演目です。
それでは、口上から行ってみよう~!

神(仲哀天皇)「自らは人帝第十四代の帝、帯中津日子(たらしなかつひこ)の天皇(すめらみこと)とは自らがことなり。今度異国より数万騎を従へ攻め来る中に、じんりんと申して身に翼あり、神通自在に飛び行く大悪鬼、国々村々を駆け巡り、日々に人民(おおみたから)を亡ぼすことその数を知らず。」

→私は神武天皇から数えて十四代目の帝である。別名、帯中津日子の帝と言われるのも私の事である。この度外国から数万の騎馬を従えた軍勢が我が国に攻め込んで来ている。その軍勢の中に「塵輪」と言って体に翼が生えた大悪鬼が混じっている。この「塵輪」と申す物は、その翼で自由自在に空を飛び回り、国々村々を襲い、毎日のように人民を殺戮して、その犠牲者は数えきれない程である。」

(補足)仲哀天皇とは日本武尊の第二子とされ「古事記」などによると実在の天皇とされる。しかし、父である日本武尊の没年と仲哀天皇の出生年との計算が合わない事などから架空の人物では?というような説もあるらしい。しかぁし!それでは寂しいので伝説の帝という事でどうでしょう。ちなみに御崩御されたのは御歳52の時であったようです。

「塵輪」の体に翼が有り、自由自在に飛び回るというイメージからなのでしょうか、この舞はかなり速い動きで舞われます。
鬼の衣装などにも翼が付いていたりするのもここから来ているのでしょうね!

「古事記」によると、熊襲征伐に向かっていた所、皇后が神懸りして、「熊襲を征伐する前に新羅の国を討伐しなさい」という神託を受けたのだが、これを無視して熊襲征伐に向かったので神の怒りにふれ急死してしまった事とされている。
実際、新羅討伐を行ったのはこの神懸りによる神託を受けた皇后の神功皇后であるし、何故、仲哀天皇が異国からの軍勢と戦う話が出来上がったのかはよく分かりません。
がっ! そんな難しい話は良いではありませんか。
帝が自ら異国からの侵略者を成敗してくれる。
力強いですね!

まだまだ、「塵輪」編は続きます。

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